ドイツで感じる、パリ同時多発テロへの衝撃と反応

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ドイツのメディアでは、事件が起こってから日本のメディアよりも早くパリ同時多発テロがトップニュース扱いで報道され、今もその関連がトップ扱いのままです。

フランスのパリまで車や電車で気軽に行けるドイツ。国境も検問なしにひょいっと超えられる地続きの隣国です。ドイツ各地では9月からシリア難民の大量受け入れが進み、幼稚園、学校、スーパーや公園など日常生活のなかで実際にシリアからの難民と出会うことが増えています。

そんな中で起こった11月13日のパリ同時多発テロはドイツに大きな衝撃をもたらしました。

先日書いたように、クリスマス商戦真っ只中のドイツなのですが、アマゾンやebayもトップに哀悼を示しています。

20151113-AMAZONDE
団結・連帯(Solidarität)をトップに表示するドイツのアマゾン(追記:日本もなってますね。)

20151113-EBAY
この週末の売り上げの5%をテロ犠牲者と家族へ寄付することを告知するドイツebay(インターネットオークションの最大手)の画像

わたしはいままでこのような商業サイトがテロに対して行ったアクションを見たことがなく、今回が初めてです。Facebookやtwitter,Instagramでも次々と哀悼の記事や画像がシェアされ、アイコンにフランス国旗のカラーが広がっています。ネット社会の成長ということもあるかもしれませんが、事件のドイツでの衝撃と、遠く離れた日本での衝撃には格段の差を感じます。

もちろん翌日14日の話題はテロでもちきり。わたしも他の在独邦人数人とお話する機会がありましたが、難民問題、日本の右傾化などとともにテロ、政治、選挙、戦争、難民などの話となりました。ドイツ人の相方も子供とテロやシリアの内戦、空爆、難民問題について地図を見せて真面目に話していました。

どうかこのまま次々とテロと報復の繰り返しになることがありませんように。平和に向かって世界が動きますように。犠牲者とそのご家族とご友人に心からお悔みもうしあげます。

2015年11月15日
身近なパリがテロの対象になって、多くの一般人が亡くなったことで一気に戦争が身近になったような気がしています。まる1日経って、アメリカの大企業アマゾンがトップの掲げるフランス国旗が薄気味悪く感じます。Facebookの友人知人たちがフランス国旗に塗り替えられていくのが不安を煽ります。テロ行為への怒り、憎しみ、悲しみ。自分たちも安全ではない、と現実に感じる不安がおしゃれなイメージのパリとフランス国旗に結び付けられて、気づいたら戦争真っ只中に立たされそうな不安。

フランスに連帯する、共感するということが、直接戦争に繋がっている気がします。日本の右傾化した経済界の新聞である日経新聞はこれを煽っていると感じました。フランスはアメリカと共にこれを口実にイスラム国への敵対姿勢を強めて武力で対抗しようとするのかもしれません。それは犠牲者の上にさらに多くの犠牲者を積み上げることになるということです。そんなフランスならばわたしは共感できません。

平和のハト

シリアの紛争地帯に住む多くの一般市民は日々命の危険に晒されています。犠牲になった一般市民は今回パリで犠牲になった数よりもはるかに多いでしょう。

フランス人の命はシリア人の命よりも重いのでしょうか?パリが攻撃されたことでドイツに住むわたしも日常が安全ではないと感じます。経済界は戦争を欲していて、それで潤う一部の人たちが国籍を超えて繋がって戦争を仕掛けているのかもしれません。わたしが連帯したいのは平和と反戦を願う人たちです。

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