ドイツ人にあまり知られてない蒙古斑、保育園や幼稚園に入れる時は

スポンサーリンク

日本人でも蒙古斑が濃い赤ちゃんと、薄いかまったくない赤ちゃんもいますね。普通の日本人にとって蒙古斑は当たり前。蒙古斑を知らないという人もいるのかもしれませんが、子供に関わる人なら普通は誰でも知っています。特に幼稚園の先生や病院関係者には蒙古斑を知らない人はいないはずです。

JAPANESE-BABY

ドイツでは赤ちゃんの蒙古斑は当たり前ではない

そんな日本の状況とは違って、ドイツ人やヨーロッパ人の赤ちゃんには蒙古斑がありませんから、蒙古斑があまり知られていません。昔は助産師や小児科医や看護師も知らずに虐待を疑われたとかいう話も聞いた事がありました。

うちの子供は蒙古斑は産まれてすぐにはそれほど濃くありませんでしたが、それでも産まれてすぐに助産師が見習いの人に赤ちゃんの蒙古斑を見せて、アジア人の赤ちゃんにはこういう蒙古斑というあざがあることがあるのよ、と説明していまいた。蒙古斑を知らない人が多かったのは昔のことだと思っていましたが、どうやら今でも一般のドイツ人に蒙古斑はあまり知られていないようです。

ハーフの子にも蒙古斑は出ることがある

蒙古斑は遺伝ですから、ドイツ人と日本人の子にも出る確率はたぶんそれなりにあります。ドイツ人とのハーフ(ダブル)の子供だからといって蒙古斑は出ないという保障はありません。

うちの子たちの場合、個人差はありますが蒙古斑は成長とともに濃くなってその後消えていくようで、産まれてすぐや小さな赤ちゃん時代には蒙古斑がなかった子でも2歳ぐらいになると青い色が濃くなってきたりしました。ひとりめの赤ちゃんなら割と注意深く見ているかもしれませんが、ふたりめになると親としては蒙古斑の変化なんてもうあまり気にしていませんでした。

そもそも日本では蒙古斑なんて誰も気にしないので、わたしもまったく気にも留めていませんでしたが、保育園や幼稚園の先生や、義理の母と話しているうちに、知らない人はびっくりするということが分かってきました。

夏の水遊びの場などで蒙古斑のある背中やお尻を出して子供を遊ばせている時に変な視線を感じたりしたら、蒙古斑が打たれた時にできるアザだと思われている可能性もあります。

うちの子は産まれてすぐは蒙古斑が見えないぐらい薄かったのに、2、3歳の頃にはお尻の真ん中がこぶし大ぐらいの大きさに青くなっていました。(次項に書きますが、他の人に訳の分からない質問をされて???だったのはこの頃でした。)

蒙古斑があまり知られていない国で子育てするときには、わが子の蒙古斑の様子はある程度把握しておいたほうがよいのだな、と後から思いました。

尻もちついたの?お尻をぶつけたの?という質問の意味

義理の母が子供のおむつを替えてくれた時に、お尻が青いんだけどしりもちでもついたの?と聞いてきたことがありました。最初は何のことかまったく分からず、転んでいないけど、何かしら?・・・とか答えた気がします。義母もそれほど気にしていなかった様子(わたしにはそう思えました)で、子供がいて忙しかったので、義母もさらに突っ込むこともなく、結局そのまま何も言いませんでした。わたしもすっかり忘れていました。

でも子供が保育園に入って、保育園の先生にも同じようなことを聞かれて、確かそんなことを聞かれたような気がする、と考えていたら、その時に思いつきました。「蒙古斑のことだ!」と。義理の母も先生も、わたしや相方がお尻を叩くわけがないし、しりもちをついたか何かでひどくぶつけたのかもしれない、でもこれ何かしら、と疑問に思われちゃった感じでした。

普段、子供にとても厳しくしていたり、人前でも気にせず怒鳴ったりする親の場合はもっとストレートに虐待の可能性を疑われると思います。ドイツでしつけと称して親が子供を叩いてアザができた、なんていうのは完全にNGです。通報されたら家庭訪問されたり、面談に行かされたり、大変面倒なことになると聞きます。

知らない、聞いた事がある

義母にも保育園の先生にも、これは蒙古斑というもので、中国、韓国、日本などアジア系の血を引く赤ちゃんには普通で、赤ちゃんに青とか赤とかのアザがお尻から背中に出るけれど、年齢とともに消えてなくなる、と説明しました。

義母はまったく聞いた事がなかった、と言っていましたが、保育園の先生は「そういえばそういう話を聞いた事があったかもしれない。見たのははじめて。」と言っていました。

疑われる前に先に言っておく

助産師や医師は一応習っているようなのですが、アジア人みんなに蒙古斑が出るわけではないし、アジア人の数自体もそれほどドイツには多くないので今でも実際に見た事がないという人もいるようです。保育園の先生や一般人ならなおさら知られていません。知らない人が蒙古斑のあざを見ると、やはり打った?誰かが叩いた?などと思うようです。

蒙古斑はドイツ語でMongolenfleck, Mongolische Flecken, Mongolisches Muttermalというのを聞いた事があります。ドイツ語版Wikipediaにも説明があります。それによりますと、Asiatenfleck, Sakralfleck, Steißfleck, Hunnenfleckとも呼ばれるそうです。(わたしが実際にドイツで聞いたことがあるのはMongolenfleck, Mongolische Flecken, Mongolisches Muttermalだけです。)
https://de.wikipedia.org/wiki/Mongolenfleck

蒙古斑のある子がドイツやその他の蒙古斑が一般的でない国で保育園や幼稚園に入るときは先生に蒙古斑についてひとこと伝えておくと面倒がないかもしれません。

小さな赤ちゃんだけでなく、5歳ぐらいの幼児になっても蒙古斑が残っている子の場合は同じです。蒙古斑で虐待?と思われるのは嫌ですし、たとえ一瞬でも印象が悪くなるのを避けるためにも自分から先に言っておくほうが安心です。蒙古斑も多い子は幼児になっても背中まで広範囲にある子もいますよね。そういう目線で考えると、家で叩いているように見えてきてしまいます。

これは子供に関わる外部の人だけでなく、ドイツ人の親戚も同じです。もちろん子供の親であるドイツ人のパートナーも蒙古斑を知らないかもしれない、というか産科や小児科医でも見たこと無いとかいう人たちがいるぐらいですから、知らない可能性が高いです。

ということで、一般のドイツ人は、ほぼ蒙古斑を知らないはずなので、妻が(夫が)赤ちゃんを叩いている?などと疑われる前に蒙古斑について説明をしておくとよいかもしれません。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. naotan より:

    私の子供は35年前にスイスの病院で産まれましたが、先生が弟子達を引き連れて子供のお尻を見に来られました。その時は親として家の子供は見せ物じゃないぞと思いましたが、皆さん本で読んだ事は有るけれど見るのは初めてって感じで興奮しておられました。

    • AKO より:

      コメントありがとうございます。赤ちゃんの蒙古斑事情はスイスもドイツと似たような感じみたいですね。今でも珍しがられるぐらいですから35年前ならなおさらだったでしょうね。だとしてもそんな風にぞろぞろと見に来られるとムッとする気持ち分かります。