どこにでもいる蜂にご用心!

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ドイツには蜂が多いです。(ハエも多いけど)北のほうを旅行しても蜂はぶんぶんと飛んでいましたから、蜂が多いのは南ドイツだけではないみたいです。

蜂が死んでしまう!と一時期ドイツでも問題になったネオニコチノイド系の農薬の影響も、身近ではまったく感じられません。(ドイツでは現在では使用が規制されているはずです。)

ドイツでは蜂はとても大事にされていて、花壇用の花の苗を買うときも「蜂が大好き」とか、害虫駆除の薬剤にも「蜂に無害!!」と目立つように書いてあるし、義理両親も、家の中に入ってしまうとコップと絵葉書でそっとつかまえて1匹ずつ外に放しています。

ドイツで見かける蜂の種類

ドイツの蜂もいろいろいて、

  • Biene ミツバチ
  • Wespe  小型スズメバチ(?)
  • Hummel クマバチ(?)
  • Hornisse スズメバチ

の4種類がドイツでわたしが出会ったことのある蜂たちです。Biene,Wespe,Hummelはとても頻繁に見かけます。巨大なスズメバチのHornisseは1度しか見たことがありませんが、ぶーーーーん、とものすごい羽音を立てて開けた窓から部屋に入ってきてしまったた時には、また出て行くまで部屋のドアの影に隠れて見守っていました。巨大な蜂で、どこかに入り込まれたら大変です。その間も出て行った後もしばらくドキドキするほど怖かったです。珍しいので、幸い出会ったのはそれ1回きり。個人的経験からですが、あまり数は多くないのかもしれません。

Wespe:どこにでもいる小型のスズメバチ(?)

普段の生活で一番気をつけないといけないのがWespeです。これはパン屋さんのショーケースの中でブンブンしていて、甘いフルーツを食べていたりします。

オープンカフェでジュースを飲んでいてもグラスに入ってジュースを飲むし、ビールにも寄ってくるし、ハムなどのサンドイッチや肉料理が皿の上にあると器用に小さく切り取って持っていってしまいます。

肉を食べる蜂Wespe

夏から秋にかけては家でも公園でもレストランでもどこにでもいます。昔は刺すと知らなかったので余裕でしたが、刺されてからは嫌いになりました。

蜂の巣問題でWespeについて調べたときにわかったことですが、ドイツで見かけるWespeにも多くの種類がいて、特に土の中に巣を作るタイプのWespeは危険だと言われていることが分かりました。

Wespeが危ない理由

Wespeがなぜ危ないかと言うと、どこにでもいるだけにグラスに入ったジュースや缶ジュースを飲んでいると缶の中に入っていて、飲んだ時に刺されるとか、子供がジュースをこぼしたら寄ってくるとかで、ダントツに刺されることが多いから。

外でフルーツを食べて、ジュースが手や口のまわりについたままだとそこに寄って来たりもします。実際に子どもが刺されて泣いてる場面に遭遇したことも1度や2度ではありません。

公園のゴミ箱に落としたフルーツの果肉のついたタネや残りが捨ててあったりすると、そこにたくさん寄ってきてたりしますから、暖かい時期はゴミ箱にも注意です。

芝生の斜面に穴のようになったWespeの巣

蜂の巣というと高いところにできるのかと思っていましたが、先日バーベキューをした山の斜面の果樹園では、芝生のところにぽっこりと開いた10センチぐらいの穴がWespeの巣の出入り口でした。土の中に巣を作る種類のWespe (Erdwespe)がいるんです。

子供たちが知らずに踏みつけたりしたら大変なことになるので、最初に気がついたのが大人でよかったです。蜂の巣の入口は、離れたところに複数ある場合があるので、注意が必要です。

ミツバチは草の中にいることが多い

次に危ないのがミツバチ。これは蜜を集めるために飛び回っているので、Wespeほどは家の中などで会ったりしませんが、原っぱや木や草の多いところでせっせと蜜を集めているので、素足やサンダルで芝生の上を歩いていたりすると草の中にいて、刺されることがあります。

ラベンターに寄ってくるミツバチ

ラベンダーの咲いている時期には、暖かい日の日中には、沢山のミツバチがぶんぶんと群がっている光景もよく見かけます。

洗濯物に入っていたりするのは、このミツバチです。髪の毛の近くを飛び回っていたり、着てる服の隙間を探るように飛んでいたりするのも目撃するので、シャンプーや柔軟剤の匂いなどに誘われて寄ってきてしまうのかもしれません。

刺されたときの状況と刺されやすい状況

わたしは今までにドイツでWespeとBieneにそれぞれ1回刺されています。ドイツ人は刺されてもあまり腫れない人が多いそうですが、すごく腫れました。

刺されて嘘みたいにパンパンに腫れてるわたしの患部を見て、滅多に病院に行けと言わないドイツ人たちにこれは普通じゃない、病院へ行くべきだと言われました。

面倒だったので病院へは行きませんでしたが、刺された後の数日はとんでもなく腫れて、ずきずきと痛くて痒くて辛かったです。痛くて我慢ができなくなると水をバケツに入れて患部を浸けて冷やしていました。(今ならFenistil飲みます)

ドイツ人でも蜂に刺されるとかなり腫れるという知人もいて、その人はFenistilという虫刺され用の塗り薬を持ち歩くようにしていると言っていました。(これは蕁麻疹などのアレルギーの治療などにもよく使われる抗ヒスタミンの薬で、飲み薬も塗り薬もあります。)

とにかく蜂が多いので気をつける

蜂の数がとにかく多いので、刺される可能性もそれに比例して高くなります。日本では蜂に刺されたことなど一度もありませんでしたが、ドイツでは2度も刺されています。

着ている服でも好みがあるらしく、黒、赤、青などのはっきりした色の洋服も蜂に攻撃されやすいそうです。森でバーベキューの時なんかは気をつけて服を選ぶといいかもしれません。森にはブヨもいますし。

刺されないにこしたことはありませんから、とりあえずお子さんは蜂のたくさんいる原っぱでは裸足で歩かないほうがよいです。(日本人はあまり裸足で歩かないかもしれないですけど足が出るようなサンダルも危ないです。)プールの芝生にはWespeが多いので気をつけてくださいね。

お子さんの場合は、外でジュースを飲んだりフルーツを食べたら手や口の周りをちゃんと拭き取るようにしてあげてください。甘い匂いに誘われてWespeが寄ってきます。

ベビーカーに飲んだ後のジュースのパックなどを積んでいるだけで蜂が寄ってくることがありますし、公園のゴミ箱にも捨てられたジュースの空き缶や箱、ゴミとして捨てられたフルーツの匂いで沢山蜂が寄ってきます。小さな子供はゴミ箱に手を突っ込んでゴミを捨てたり、用も無いのに覗き込んだり手を入れたりするので気をつけてください。

大人や子供がかぶる自転車用のヘルメットも、前面の穴には虫が入ってこないようにネットが張ってあるタイプが安心です。高速道路を早い速度で走ると、車の前のバンパーに蜂やハエなどの虫が沢山つぶれて張り付いたりします。同じ原理で、自転車で走っていたら虫がぶつかったり、口をあけていたら口に入ってしまう、なんてこともあります。ヘルメットの穴に蜂が入ってしまったら大変です。

プールや水のある公園も要注意

子供の友達がWespeに刺されました。水が噴水というか、せせらぎみたいに流れるようになった公園で、素足で水に入って遊んでいたときに水のところにいて足を刺されたそうです。春や夏の暑い日には水たまりとか、濡れたコンクリートの上などにも蜂が地面にとまっていることがあります。うっかり踏むと刺されてしまいます。

水の中で遊ばせるときは、蜂以外にもガラスの破片などが落ちていることがあるので、必ず滑らない素材の靴、クロックスやビーチサンダルやアウトドア系の水用サンダルなどを履かせてあげてください。公園の水遊び場でも、若いよっぱらいが夜に集まってビンを割ったり、噴水の中におしっこしたりしてるのを知ってて地元の人は遊ばせない水場とか知ってます。

車の中にも入ってくるWespe

走っている車の窓から蜂が入ってくることはあまりないのかもしれませんが、窓や扉から車の中に蜂(Wespe)が入っていて、車の中で子供が刺されて大変な騒ぎになったご近所さんを目撃したことがあります。

子供が飲んでいたストロー入りの飲料を狙って車内を飛んでいたWespeに子供が刺されました。

降りて子供が大騒ぎ、連れていたおばあちゃんがオロオロ。刺されても大丈夫なタイプの子だったらしく、数分で大騒ぎも収まりましたが、自分が運転しているときに刺されたらと思うとぞっとします。

Wespeは益虫として保護されている

BW州ではWespeを特に理由がないのに捕まえたり、怪我をさせたり、殺したりすると最高で15000ユーロの罰金が課せられます。しかも運悪く保護指定されている種類の蜂だと、なんと50000ユーロまでの罰金です。

実際に近くにWespeの巣が出来て、役所に問い合わせたら「自分で取れる大きさなら取って」と言われた友達がいますが、自治体によって違うのはドイツあるあるです。厳しいところで近所のうるさいおばあちゃん(今でもけっこういる)に通報されたら面倒ですから、蜂と戦う場合はそのあたりくれぐれもお気をつけて。

2018年、暑い夏と蜂の巣

今年の夏はドイツも例年になく暑い日が続きました。その影響なのかはわかりませんが、うちのマンションでもベランダに出来たところがあると聞きましたし、友人知人のなかでも何人も蜂の巣が出来たと聞きました。

蜂の巣は小さいうちならドイツ人は自分で駆除してしまいます。巣がまだ小さい時は棒で叩いたとか、掃除機で吸ったとかの色々な武勇伝を聞いたことがあります。

蜂の巣がハンドボール以上のサイズなら自分では取れない、と蜂の巣指南のサイトには書いてあります。でもプロに頼むと相場は100〜150ユーロ。友達もWespeの巣の駆除に100ユーロほど払ってました。(ぼったくり業者の話も聞きますのでお気をつけて!)

家のまわりや敷地で頻繁に蜂が飛んでいるのを目撃するなら、巣ができていないかを早めに確認するのがよいみたいです。気づかずに時間が経って蜂の巣が巨大化してしまうと、駆除の費用も高くなります。

2020年、Wespeだらけの夏の終わり

8月の半ばまで気温が30度を超える日が続き、下旬には朝晩が冷え込むようになると、ものすごい数のWespeが外を飛び回り、家の中にもひっきりなしに入ってくるようになりました。

この夏の終わりの時期のWespeは人間にも寄ってくるので、この8月にはわたしも刺されましたし、うちの子もひとり、うちに遊びに来た友達もふたり刺されました。こんなにWespeに刺される人が多い年は初めてです。

家の窓を開けておくと、ひっきりなしに入って来て、そこらへんを飛び回って自分からは出ていかない。そのたびにガラスのコップで捕まえて外に出していました。外の空気が冷たくて開けておきたかったのですが、続けて何匹も外に出してさすがに嫌になって家中の窓を閉めました。

今年はポイズンリムーバーも買って、抗ヒスタミンのFenistilの飲み薬、塗り薬も常備して対策はばっちりですが、もう少し寒くなってWespeの姿が見えなくなるまでは気をつけようと思います。

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コメント

  1. アムゼル より:

    こんにちは、初めまして!
    興味深く色々と読ませて頂きました。
    蜂、私も刺されましたよ、足の裏近くを(涙)
    サンダル履いて芝生の上を歩くのも要注意です。

    • AKO より:

      体験コメントありがとうございます。
      蜂さされ仲間ですね~。わたしも2度目は足の裏の人差し指の付け根のとこでした。腫れて痛くて痒くてしかも歩くと毒がまわってさらに辛いっていう。。。
      蜂さんたち、今年ももう晴れた日には飛んでますよね。お互い気をつけましょう。