終戦70年を期にしたドイツの決意、子供番組にもはっきりと。

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第二次世界大戦が終わって70年が経つ今年。ドイツでは5月8日に終戦を迎えたため、すでにメルケル首相の談話が発表したりしています。はっきりしているのは、ナチスと同じ道へは2度と進まない、という決意。

そういう国の人と結婚してよかったと誇りに思うと同時に、日本の首相の談話が正直言っていまからものすごく心配です。永住予定の日本人としましては、ドイツで生きにくくなるような方向には進んで欲しくない。でもいまの勢いはとてもまずい気がします。

うちの子供たちは日曜の「Die Sendung mit der Maus(マウスといっしょorだいすき!マウス)」という公共放送の子供番組をとても楽しみにしています。先週も戦争に関するテーマを扱っていたらしいんですけど、わたしは忙しくて見ませんでした。

今日の放送は相方も一緒に真剣に見ていたのでわたしも見ました。

戦争中に物資がないなか、子供たちがどんな格好をして学校に行っていたのか。ある物を寄せ集めてなんとか格好を整えていたというお話。実際の写真でもっとひどい服を着た子供たちが紹介されます。

それから戦争中どんな部屋で母と子供ふたりが暮らしていたか。とても狭い部屋にベッドと食卓。暖房と水道のない部屋でぎゅうぎゅうの暮らし。学校給食のためにお皿を持っていったとか、紙がないので何度も書いて消せる筆記用具を使っていたとか、お皿を割っちゃって大変になったとか、その時代を体験した人のお話。

小さな子供にも理解しやすいように、模型を使ったり実際の映像を使ったり、子供が当時を演じたりして説明していました。

順番ちょっとうろ覚えですけど、配給の切符で子供が1日にどれだけの食べ物をもらったのか、都会の人がぎゅうぎゅうの電車に乗って郊外に食料を手に入れにでかける姿。爆撃で家を壊されて一面のバラックで生活する人たち。食べ物がなくておなべやしょっきをなめる大人や子供たち。みんなボロボロで笑顔なんてありません。

最後はケルンの爆撃で破壊されつくした町の様子から今の様子に切り替わり、いまはこんなに豊かな暮らしが実現しました。っ手感じで終わり。集中してずっと見ていて訳じゃないんですけど、だいたいこれが今日の放送内容でした。

あまりテレビを見ないのでドイツで戦争番組を見たのは実はこれがはじめて。1970年代生まれなので小学校時代には毎年夏になると戦争体験を親戚にインタビューしたり、戦争関連の本の読書感想文を書いたり、戦争の悲惨さを扱った映画を全校で見たりと、平和教育はしっかり受けてきた世代です。それでも幼稚園の間は戦時中のことなんて聞いたことも考えたこともなかった気がします。
今日これを見て、こういう子供目線で戦時中の暮らしを知る機会っていまの日本の子供たちにあるんだろうか、と思いました。

見ていた5歳の子は「ドイツにずっと戦争が起こらないといいな。日本も戦争が起こらないといいな。だって、日本が戦争になったらおじいちゃんとおばあちゃんのところに遊びに行けなくなっちゃうもん。」って言っていました。

「Die Sendung mit der Maus(マウスといっしょ)」って4歳とか5歳以上くらいの子供も見るような幼児から子供向けの番組なんです。それでこんなにしっかり戦争の現実を取り上げるというところにいまの日本との決定的な違いを感じました。

正義は悪をやっつけていい、というのが嫌いで日本の戦隊ものは見せていないし、あんぱんまんでさえ相方が「暴力を正当化している」と言うのでうちでは見せていません。そんなの当たり前に見ている日本の子供たち。子供番組で戦争中の子供たちが飢えて着るものにも困りボロボロの街でなんとか生きていた姿を見ることってあるんでしょうか。

日本から見られるのか分かりませんが、マウスといっしょはその週の放送が1週間はインターネットで視聴できます。過去のぶんもアーカイブで見られるようになっているみたいなのでよかったらどうぞ。

http://www.wdrmaus.de/aktuelle-sendung/index.php5

今のままだとドイツと日本が同じ方向を向いているとはとても思えない。子供の言うようにドイツでも日本でも戦争が起こらなければいいと思いますが、ドイツと日本が喧嘩するようなことにだけは絶対になってほしくありません。自分の世代でこんなことを考えて書くような時がくるなんて数年前には想像もしませんでした。

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