ドイツで見る『スターウォーズ エピソードVII フォースの覚醒』

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スターウォーズはドイツでも大人気。ライセンス商品が少なめだった数年前と違って、今回の『スターウォーズ エピソードVII フォースの覚醒』公開にあわせて1年ほど前からなんでもかんでもスターウォーズ関連グッズになってしまい、公開1ヶ月前には近所のスーパーでもスターウォーズ関連製品の大特集をやる始末。もうやめて~というぐらいスターウォーズまみれになっていました。

幸い公開が始って、ちょうどクリスマス直前なので今週のスーパーなんかはクリスマスと新年のゴージャスな感じが戻ってきて少しホッとしています。せっかくなので友達と夜遊び。前もって予約をして公開早々にドイツの映画館でスターウォーズの新作、『スターウォーズ エピソードVII フォースの覚醒』見てきました。小さな映画館だったのでチケットは苦労せずに取れました。

ドイツ語が普通で英語もある

ドイツ語吹き替えが激しく苦手なので英語を希望したのですが、英語の上映日と予定が合わなくて結局ドイツ語で見る羽目になりました。元々苦手だというのを差し引いても、このスターウォーズは絶対に英語で見たほうがよかったと思います。英語を見ていないから分からないんですけど、この台詞はオリジナルの英語で聞きたかった、と映画の上映中に何度も思いました。

一緒に行ったドイツ人たちはドイツ語でも何度も前作を見ているので気にならなかったとは言うものの、英語のほうが良かったかも、と思うところはあったとか、英語でも見てみたい、と言っていました。

観客は男性の割合高し

当然といえば当然ですが、観客はスターウォーズなだけに男性だけのグループが多かったです。夜の上映だったのですが、12歳ぐらいの子供がひとり混じっていた以外は全員大人でした。ライトセーバーを持ってきたり、スターウォーズの服を着てきたりするような人もいなくて、普通の格好をした人たちが集まっていて、男性の割合が多いのだけが印象的でした。上映前にトイレに行ったら女性トイレガラガラで男性トイレに列ができていましたから。

まだ公開直後なので、観客みんなが新しいスターウォーズ映画をとても楽しみに見に来ている感じは伝わってきました。

ドイツの映画館の定番は甘い・・・

映画館といえばコカコーラとポップコーン。酔っ払うほどではないけど、瓶のビールを飲む人も多かったです。でも普段より真剣に待ちに待ったスターウォーズを見に来た人たちはポップコーンを手に見てる人が少なかった気がします。真剣すぎてそんな気分になれなかったのかもしれません。実際、展開が早いのでポップコーンをぽりぽり食べながら見られるようなリラックスした映画ではありませんでした。

ドイツの映画館のポップコーンは普通は甘いのではじめて食べたときは衝撃でした。日本ではディズニーランド以外で甘いポップコーンを食べたことがなかったのに、ドイツの映画館のポップコーンは今のところどこでも甘かったです。

上映中のムード

たぶんコアなファンが沢山いたので、所々でため息や笑い声が上がりましたがそれほど騒がしい感じではありませんでした。とにかくみんな真剣に見ているのが伝わってきて、他の映画と観客の期待度が違うというのを強く感じました。

映画の評価

あまりはっきり書いていませんけど少々ネタバレ含むのでここから先は映画を見ていない人は読まないでください。

キャラの全体的な印象

討論好きなドイツ人は早速色々話題にしているようです。わたし自身は失望もしなかったけど大満足でもない、という感じ。レイアやハン・ソロやチューバッカが見られて嬉しいんだけど、年を取ってもう脇役でしかなくてそれが残念でもある。ネタバレする気はないので詳しく書かないけど特にハン・ソロが悲しい。エピソード7では沢山出てくるけどもうキミ活躍の場は終わったから!ごくろうさまでした、みたいな片付けられ方。ヒーローだったんだけどあっけなさすぎ。

ストーリー自体は旧作をなぞったところが多くてパロディーのような印象が何度もうっすら浮き上がってくるような感じ。文句なしに好きだと言えるのは雪だるまみたいな可愛いアンドロイドのBB8です。新キャラのレイ(デイジー・リドリー)とフィン(ジョン・ボイエガ)も好感が持てます。ダークサイドに堕ちたカイロ・レン(アダム・ドライバー)は見た目両親としっかり血が繋がっていそうな顔をしてるのはいいと思うんですけど、性格が情けなくてかなり格好悪いと思いました。黒づくめの服も日本のアニメとかJポップ好きのドイツのオタク日本学大学生みたいに見えてむしろ笑える感じ。それで性格が切れやすくてヤバイ金持ちのボンボンみたいな。もちろんストーリー上、あえてそういう悪役を狙ってるんだと思うんですけど、ダース・ベイダーみたいにヤバかっこいい悪役ではありません。ライトセーバーも反則気味の十字っぽい形です。人間臭くて卑怯で卑屈でヤバカッコ悪い悪役。個人的には、「あたしこの人だめ、生理的に受け付けない」みたいなタイプです。最初に登場するパイロットのポー・ダメロン(オスカー・アイザック)はとても存在感があって格好良かった。この人きっとこれから活躍するな的な雰囲気満点です。あとはR2-D2が動き出した時もオープニングと同じぐらいかなり感動しました。C-3POは昔も今もちょっとウザくて空気を読まないおばちゃんみたいなキャラで変わりがありません。

良かったところ、残念なところ

一番感動したのは、オープニング画面だったかもしれません。あのお決まりの宇宙を背景に黄色い文字が3Dでお決まりの音楽と一緒に流れてきたのに感動しました。でもその3D効果のせいで東京ディズニーランドで何度も見たキャプテンEOのイメージと重なって少々頭の中が混乱しました。

風景のシーンは美しくて、見ごたえがありましたが、物語りの展開が早いのでゆっくり見ている暇もないのが残念。音楽はお決まりの音楽以外は不思議なぐらい印象に残る音楽はありませんでした。ライトセーバーの音が迫力が増したぐらいしか印象に残っていません。船の飛行シーンも文句なしに美しくて見ごたえがありました。

次の映画を見ないと分からないことだらけ

あのルークのライトセーバーがどういう経緯であのスターウォーズらしからぬ箱の中に納まっていたのかとか、レイの両親は誰なのかとか、フィンとポー・ダメロンのこれからとか、ファースト・オーダー(ダークサイド)のあのスカイプ(?)してる偉そうなスノークとかいうのはは何者なのかとか、なんでルークは引きこもってたのかとか、とにかく次の映画のための伏線まみれなのがこの『スターウォーズ エピソードVII フォースの覚醒』。

今すぐ続きを見たいよ、と思うもののそこまでハードコアなスターウォーズファンでもないわたしは自作が公開されたらまた早々に見に行くだろうけど、待ちきれない!っていうほどの引きでもないかな。

旧作と今回のエピソード7との違和感

監督が違うんだし、ディズニー映画なんだし、と思うとまあこの若干の違和感も仕方がないですよね。わたしは違和感を少々感じました。豪華なスターウォーズのパロディー映画、みたいな雰囲気もところどころで漂っていたと思いました。

話題の映画っていうことで見に行ってみましたが、真剣に前作を復習してから観たわけでもないので偉そうなことは言えません。娯楽としては普通に楽しかったけど、あえて言うならスターウォーズの抒情詩的な雰囲気は薄れて、いまどきのお金をかけた豪華なアクション映画でした。セクシーシーンは潔くゼロだった気がします。エロなしでここまで人気なのはさすがのスターウォーズ作品です。

やっぱりドイツ語吹き替えがダメだった(追記)

誘われたので英語版を観てきました。英語でドイツ語字幕の2D版だったんですけどそれほど混んでいなくて当日でもチケットふつうに買えたので。

ドイツ語3D版よりも断然よかったです。

元々映画の3Dが目がつかれるしめがねが面倒でいまでも好きになれないってのもあるんですけど、2Dのほうが内容に集中できて、なによりやっぱりオリジナルの声のほうが台詞が自然で落ち着く。やっぱりこれってスターウォーズ、って感じでした。

上に書いた違和感とか、カイロ・レンの情けない感じとか、英語のオリジナル版だと気にならない。ドイツ語吹き替えは言語の性質もあって台詞が長ったらしくしつこい感じになってしまうみたいです。これから観るなら英語版で観るのがおすすめ!

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