妊婦の救急搬送、保険適用の条件と支払い金額

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最近日本でも救急車有料化を検討されているそうですね。ドイツの救急車は有料ですが、必要のある救急要請で出動したのなら基本的に保険でカバーされます。

ドイツの救急車

自分がお産で救急車に乗った経験があるので、主にお産で救急搬送してもらうときのことを書いておきます。

ドイツの救急車を呼ぶ電話番号は112番

日本の救急番号はしっかり覚えているのですが、ドイツで救急車を呼ぶときに、焦ってしまってとっさに何番だっけ?と思ってしまうのはわたしだけではないと思います。

ドイツでは緊急の番号は112番

警察は110番ですが、112番は警察、消防、救急車などとにかく緊急の番号なのでぜひ覚えておきたいところです。何かあったら112番に電話をしましょう。

救急車は有料ですが保険が適用されます

ドイツの救急車が有料なのは知っている人も多いと思いますが、金額までは知らないと思います。病気や急病で必要性が認められた救急車の要請には保険が適用されますから、自己負担もありますがそれほど高額ではありません。不法滞在ではなくドイツで真面目に暮らしている日本人なら保険に加入しているはずなので、しっかりした理由があれば救急車を呼ぶのは怖がらなくてもだいじょうぶです。

救急車に乗ったときの請求金額

最初は法的健康保険(Gesetzliche Krankenversicherung)でも全額適用されるのかと思っていましたが、わたしや家族が救急車で救急搬送されたときは後から10ユーロの請求書が来ました。プライベートの健康保険に加入している場合は、救急車にかかった費用は全額保険適用で戻ってくると聞いたことがあります。

理由があって救急車を呼んだときは保険が適用されて、上記のように小額の自己負担となるようです。わたしの場合はお産で陣痛が来たと同時に大量出血があったので救急搬送となりました。

お産の救急搬送で保険適用になる条件

ドイツでは破水(Fruchtblase geplatzt)で羊水がどばっと沢山出たときは救急車の保険がきくといわれていて、出産準備コース(Geburtsvorbereitungskurs)でも、破水からお産が始まって、胎児の頭が骨盤まで下がって固定されていない場合は、臍の緒が先に出て挟まってしまうと赤ちゃんが危険なので救急車で妊婦は横になったまま運んでもらって直ちに病院に行くようにと指導されました。

この場合は羊水が出ているか出ていないか分からない、尿漏れと区別がつかない、というような感じではなく、最初にザバーっと出るらしいです。こうなったら立って動き回ったりせずに静かに横になって救急車を待ちましょう。

救急搬送されたときとは違って、別の子のお産で破水や出血がなく、普通の陣痛があったときは、タクシーを呼んで病院に行きました。自分で救急搬送が必要かどうか分からないときは、ヘバメ(助産師)や出産予定の病院に電話をして聞いてみてください。適切なアドバイスをもらえると思います。

陣痛のときの出血(少量ではなくけっこう大量でした)救急車で病院に行くときは、救急車の中で心電図(?)かなにかのモニターを取られていたような記憶があります。赤ちゃんが心配だったし、陣痛がけっこうきつかったのでうろ覚えです。ご心配なく、無事に出産しました。

ご近所では、怪我や重篤な病気以外は、何か異常があった妊婦さんとか、胃腸炎で動けなくなって救急車で運ばれる人がちらほらいます。胃腸炎で動けなくなった妊婦さん、というのもありました。救急車が出動して、意識はあるけど動けない人の場合は、その場で救急搬送するかしないか、患者本人と救急隊員が議論している場面に立ち会ったこともあります。

普通の陣痛で救急車の利用は高額を請求される

妊婦さんが普通の陣痛で特に異常がないのに救急車を呼んで病院に行った場合は、200ユーロ以上の請求が来た、500ユーロの請求がきた、という話もドイツ語のインターネット掲示板で読んだことがあります。まわりにそういう人がいないのでわかりません。異常がなく、普通の陣痛がきて出産する病院なり産院なりに行く場合は、緊急ではないので、自家用車かタクシーを使います。

自分ひとりのときに陣痛がきて運転をして病院に行った、という出産武勇伝の類の話もありますが、普通は強い陣痛がきていたら危ないので絶対に運転してはいけません。誰か運転してもらえる人がいなければタクシーです。事前に地元のタクシーの電話番号を調べておきましょう。

救急搬送が必要だったかどうかは、診察を受けてから後で分かります。診察した医師の判断によるのだそうです。保険会社はその医師の判断を審査して保険適用を決めるそうです。だから保険会社によっても若干基準が違うのだとか。このあたりは担当者の匙加減という感じになってきてしまうので、残念ながらはっきりわかりません。

救急搬送されるときに必要なもの

事故で意識がない、とかいう状況でなく、準備ができるようなら、救急車が来るまでに荷物の準備をしておきましょう。

  • 健康保険証と身分証明書(パスポートなど)
  • お財布
  • 帰りの服と靴などと、寒い時期は上着
  • パジャマ、部屋履き、靴下、携帯電話と充電器など
  • 洗面用具
  • 妊婦さんは母手帳(Mutterpass)

わたしがかかったことのある病院では頼めば歯ブラシも出してくれましたが、洗面道具は一通り持っていったほうが安心です。帰りは普通の交通手段で自力で帰ってくることになるので、帰り道のことを考えて最低限の持ち物は持っていきましょう。

出産で救急搬送されて病院に行く場合は普通は3日間ほど入院するので、必要なら家族が後からいろいろ持ってきてもらえるのでそれほど心配しなくてもいいと思います。救急車で運ばれてその日の夜とか翌日に帰される場合は子供がいる家庭では服を届けに行ったり迎えにいったりするのが大変なことがありますから、そういう場合は帰りの服と靴と交通費は大切です。

救急車に同乗者は認められない?

お産のときに救急搬送されたときは、うちの相方も一緒に救急車に乗って病院に行くことができました。そのまま出産する可能性が高かったので、お産用に用意してあった荷物も救急車に乗せてもらって一緒に行きました。

ドイツ語のインターネット掲示板で調べてみると、お産のときの救急搬送にパートナーも同乗した、という人と、同乗を許されなくて自家用車やタクシーで行ったという人がいるみたいです。何かと地方で差のあるドイツですが、救急搬送のときの同乗者のルールも地方によっても違うのかもしれません。

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