研究や留学・ワーホリなど、長期ドイツ滞在者の健康保険

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子供とドイツで生活していると、学生時代とは違って、半年や1年、長くて2,3年という予定でドイツに家族で滞在される方と知り合う機会が増えてきました。企業で働く以外にも、研究機関や大学関係の方も沢山いらっしゃいます。

ドイツの受け入れ先のなかには、条件がしっかりしたところもあって、ドイツ滞在のためのサポートをしてくれる場合と、そうでない場合があります。健康保険のことまでしっかりケアしてサポートしてくれるところならよいのですが、そうでないところもあるようです。ドイツ語になれていないと保険や家探しなどを自力で手配するのは大変です。

子供が同じくらいの年齢で仲良くしているご家族もドイツ滞在中の健康保険では苦労しておられました。日本からドイツ滞在のことについて調べたときに、ドイツ滞在中の健康保険についてどうしたらよいのか困ったそうです。ドイツ滞在中の健康保険について知っていることを書いておきます。

日本語で保険の仲介をしている会社にご用心

ドイツで健康保険に加入すると、普通は子供の検診や予防接種などもすべて保険でまかなわれます。うちはいま家族で公的保険に加入していますが、病院にかかったら、子供の薬代もほとんどカバーされます。これはAOKなどの公的保険だけでなく、プライベートの健康保険でも、留学生や研究者として滞在する場合も同じ。そう思っていました。

でも日本語でサポートサービスを行っている保険会社のなかには、この子供の検診や予防接種を含みません、と公言しているところがあります。

それ以外でも、日本語でドイツの健康保険を仲介している会社のなかには、サポートの担当者が保険の内容を詳しく知らずに問い合わせたときに自分の考えて適当なことをいわれて日本人一家から相談されたことがあります。この会社はアリアンツの保険にサポートの手数料を上乗せして高額(ドイツの相場からみて)で販売していたところです。

日本語サポートはドイツ語ができない方には心強いと思いますが、その保険会社が間に入ることで保険の支払いが滞るのは困ります。そういう残念な会社があるようですから、契約の際にはくれぐれもご用心ください。

以前に加入していた安いドイツの留学生保険

留学生として滞在していた間、AOKの保険に加入する前は長い間プライベートの保険に加入していましたが、支払いのトラブルは一度もありませんでした。妊娠出産も加入してからの規定の期間を満たしていたため、留学中の保険ですべて支払ってもらえました。

わたしは大学に在籍していた最初の何年かはAOKの健康保険に加入していましたが、年齢で月額がぐっと値上がりする前にプライベートの学生保険に切り替えました。調べてみると、その会社は現在は学生保険で月額33,10ユーロからとなっています。支払いが滞ったことも、拒否されたこともなく、結局この保険で妊娠出産まですべてカバーしてもらったので、元をとったどころか支払い総額をはるかに超える保険料をいただいてしまいました。(妊娠や歯の治療は加入してから一定期間がすぎてからでないとカバーされません。今の条件は知りませんから加盟される前に必ず自分で確認してください。)
http://www.mawista.com/

短期滞在や外国人用の保険も

mawistaの保険は学生保険以外にも、大学研究者と、一般企業に働く外国人のための健康保険が用意されています。学生のいちばん安い保険の月額が約33ユーロ。公的保険に順ずる保険内容と書かれているEmployeeが月額75ユーロから、とかなり安いです。わたしが加入していたときは加入して一定期間をすぎると妊娠がカバーされるかわりに、月額が上がった記憶がありますが、それでも公的保険に加入するよりは断然安い月額だったのと記憶しています。

以下、簡単に内容を書いておきます。他にも旅行者むけや出張滞在者用などいろいろあるようです。保険内容など、詳しい条件は直接サイトをごらんください。(わたしにメールいただいてもお答えしかねます。)

  • 支払いは月ごと
  • 指定の病院や医師でなくどこでもかかることができる
  • Student,Scienceは55歳まで、Employeeは66歳まで加入できる
  • 最低契約期間は1ヶ月から
  • 最長契約期間はStudentが48ヶ月、Science,Employeeが60ヶ月
  • 解約は月ごとに可能
  • Employeeは公的保険と同等の保険内容

mawistaで扱っている保険は、他にも、旅行者用の健康保険などもあるようです。

アメリカほど高額にならないドイツの医療費

日本の家族がドイツに来るときにとても心配していたドイツの医療費。アメリカでは急病で医者にかかると、とんでもない高額の請求書が来るということで気になっていたようです。でもドイツの医療費は自己負担で払う場合にもそれほどべらぼうに高くありません。

2009年に頭痛やアレルギー(花粉症)でホームドクターにかかったときの請求書が手元にありますが、金額は28ユーロ~50ユーロ。妊娠中にかかった婦人科の請求書が高いときで1回あたり120ユーロ程度になっています。旅行や短期滞在の場合、保険は大事ではありますが、超高額の保険料を払うほどドイツの医療費は高くはないので加入する保険の内容はよく考えるとよいでしょう。

プライベート健康保険の保険金請求方法

プライベートの保険に加入していると、病院にかかる前に保険会社から発行される保険加入を証明する紙を診察前に見せます。今は知りませんが、当時は自宅でプリントアウトする普通のA5の紙でした。病院なり、病院の会計を担当している会社からなりから後日(遅いと1ヶ月以上あと)に請求書が届きます。そこに書かれている金額を銀行振り込みで支払うことになります。

請求書は2枚組みで送られてくるので、オリジナルのほうの1枚を保険会社に送り、もう1枚を控えとして保管しておきます。薬局で処方された薬の処方箋もオリジナルを保険会社に送ります。これは薬局で言えば控えとしてコピーをとってくれることが多いです。

請求書と、処方箋、それから保険会社から送られた書類を封筒にいれて、手紙も何もつけずにそのまま保険会社指定の住所に送ると、その金額が銀行口座に振り込まれます。

病院の請求書の支払期限は発行後30日など(病院によって違うので要確認)わりと余裕があるので、請求書が送られてきたらまず保険会社に保険料を請求し、その保険料が振り込まれてから病院に支払いをしても間に合います。

出産のときの費用は高額だったからか、保険会社がそのまま病院に払ったという手紙が届きました。出産のときの病院からの請求費用は2009年で約1700ユーロでした。2010年に公的保険に変えたので、その後は知りませんが、わたしが加入していたときは電話してもメールしてもすぐに質問に答えてくれたし、毎回対応もすばやく親切で素晴らしかったです。

ドイツ語ができるようになってから加入した保険だったので、英語対応などが分かりませんので、興味があれば電話やメールで英語対応を調べてみてください。

ビザのための保険

ドイツに長期滞在でビザを申請する場合は健康保険の加入が必須となります。その加入する健康保険も、カバーする内容などによっては認められない場合があります。ドイツでも管轄の市によって条件が違うようです。日本国内の旅行保険などでokだったという話も昔聞いたことがありますが、アリアンツ指定だった、という話もあります。うちの街はmawistaのStudentで問題なくビザを出してもらえました。ビザのために加入する健康保険を探している場合は、加入前に役所に問い合わせてビザの発行に有効な指定の健康保険があるのか聞いてみるとよいでしょう。

歯の治療と妊娠出産に関する治療の保険適用

プライベートの保険に加入する場合、妊娠出産に関する費用と、歯の治療費は一定期間がすぎてからでないと支払いが適用されないはずなので、ドイツで新しい家族を迎える計画がある場合は、いつからならば保険費用が下りるのかを調べておくのも大切です。

一般的にドイツの医療費はアメリカほど高くありませんが、歯の治療は自費になる範囲が多いので、歯の治療が頻繁に必要になるということが前もって分かっている場合は、別途歯の治療をカバーする専門の保険に加入するのがおすすめです。

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コメント

  1. こはく より:

    はじめまして、ドイツで勉強している者です。
    これから学生ではなくなることから、来10月から保険料がぐっと高くなるので、保険会社の見直しをしているところです。
    筆者さんは昔はプライベート、現在は公的保険ということですが、
    その乗り換えは大変だったのでしょうか?
    それともご結婚等を機に変更できたのでしょうか??

    ご返信お待ちしております。

    • AKO より:

      はじめまして。こはくさんはいまプライベートの保険に加入していて、10月から公的保険の加入を検討しているんですか?だったらお住まいの近くにある保険会社のオフィスに行って、詳しい条件を説明して相談してみるのがよいと思います。条件は人それぞれなのでわたしのケースを説明しても参考にならないと思います。